贖罪(しょくざい) あらすじとネタバレ(hulu)

湊かなえ原作の小説をWOWWOWが黒沢清監督を起用しドラマ化。さて、そのあらすじは・・・

地方都市である上田市に引っ越してきた足立製作所の家族。娘のえみり(木村葉月)が転校先の小学校で友達と遊んでいたところ、そこにいた男にひとりだけ連れ去られ殺されてしまう。

 

えみりの母、麻子(小泉今日子)は一緒に遊んでいた4人の同級生たち(小俣絵里佳、木村真那月、菊池和澄、柴田杏花)に、「犯人の顔を思い出すか、私が納得出来る罪を償う方法を考えろ」と告げる。

 

15年後、大人になった彼女たちは、いまも麻子の言葉を今も忘れずに暮らしているが、あの事件の呪縛から逃れられないかのように次々と悲劇に巻き込まれていく・・・・というストーリー。

 

全5話。第69回ヴェネチア映画祭正式招待作品。東京ドラマアウォード2012優秀賞、演出賞受賞。

 

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贖罪

 

実は、恥ずかしながら湊かなえさんの作品を今まで読んだことが無いんですよ。

 

本屋さんに行けば、店員さんがポップを作ってまで宣伝しているので、「相当面白いみたいだし、売れてるんだろうな」という感じでは考えていたんですが、何故か今まで手に取ることがなかったんですよね。

 

「聖職者」「告白」「望郷、海の星」「母性」「望郷」・・・何十冊もあるわけではないので、読もうと思えばすぐに読めると思っていたのが災いしたというか、「いつでも読める=今は読まない」ということになっていたように思います。

 

ただ、このドラマを見て、これほど自分を責めたのは久しぶりでした。過去の俺、何をやってるんだ!と。この人の作品を手に取らなかったお前はバカ太者だと、そう思ってしまったのです。

 

人間のドロドロした感情や狂気、トラウマ、PTSD、因果などなど、「負」とされるものが全体に漂い、ピンと張り詰めた空気感がをそこに存在するんですね。

 

そして、CMをはさまないということが大きく影響しているのでしょう、サスペンスとしてのクオリティが映画以上に感じられて、ドラマなんだということを完全に忘れてしまうくらい集中して作品に入り込むことができました。

 

出演俳優陣も実力者揃いで、大人が見て楽しめる重厚な仕上がりとなっています。この作品は、ドラマというよりも「良質な映画」だと捉えて見るほうが良いような気がします。

 

いや、そう思わなくても、見ているうちに世界観に引き込まれて、知らず知らずに映画を見ているのと同じ感覚にさせられてしまうので、そういう準備は必要ないかもしれません。とにかく見ておいて損はない作品だと思います。

主演女優

小学校4年生の愛娘えみりを殺された母親、麻子が主人公なのですが、演じた小泉今日子さんというのは、その体内に確実にどす黒い感情を内包している女優さんですね。

 

過去の出演作品の中でも、狂気を感じさせる役柄をパーフェクトに演じきっていた印象があるので(「踊る大捜査線」の日向真奈美とか)、当作品のように、「普通の母親が娘を殺されて、怒りのやり場を娘の同級生たちに向かわせる」というメンタルを完璧に表現しています。

 

とてもじゃないですが、♪渚のハイカラ人魚・・。ズッキンドッキン!とかやってた人と同一人物とは思えません。というより、あの姿が偽りの姿だったんでしょうね。

 

「贖罪」という作品は、この麻子を軸として、えみりの殺人事件に関わった同級生たちのひとりひとりのストーリーが展開していきます。

 

各話では、その主人公を蒼井 優・小池栄子・安藤サクラ・池脇千鶴という実力派女優たちが担います。それぞれのキャラクターを表現しながら、えみりが殺された現場近くにいたということ、自分たちが止めておけば死なせずに済んだのではないか?という後悔などを根本にかかえた女性を演じきっています。

ここからネタバレ

第1話:フランス人形

えみりの事件のトラウマをかかえ、未だに生理が来ない紗英。

 

ある日、勤務先の美容サロンのオーナーから、お見合い相手の釣書をわたされる。紗英は断りをいれるためにその相手(大槻孝博)と会うことにするのだが、小学校の2学年上だったという彼に、次第に惹かれていき結婚することになった。

 

ところが、孝博は子供の頃から精神的な疾患を抱えており、紗英に対して特殊な愛情を注ぐ・・・・それは、夜の間だけフランス人形でいてほしいというものだった。

 

フランス人形

 

不可思議な結婚生活を送る内、紗英に生理が来た。それをきっかけに孝博は態度を豹変させ・・・・

 

第2話:PTA臨時総会

体育館で足立エミリの死体を見た篠原真紀(木村真那月)は、クラス委員長でしっかりものだというみんなからの評判もあって、警察からの事情聴取を受けることになった。ところがその際に、なぜか「何も覚えていない」と答えることに終始したのだった。

 

PTA臨時総会

 

15年後、南山小学校の教師となった真紀(小池栄子)。

 

子どもたちと一緒に剣道部に参加、その腕前はめきめきと上達しており、生活指導面でも、生徒の髪留めひとつにも過剰に反応するくらいの、ルールを順守する厳格な教師でもあった。

 

ある日、男子生徒3人にいじめられている女生徒への対応が適切でなかったことから、PTA総会で父兄から責められることとなった真紀。そこに助け舟を出してくれたのは、同僚の田辺先生(水橋研二)であった。

 

それからしばらくたったプールの授業時、変質者がナイフをもって乱入してきた。

 

立ち向かおうとした体育教師丸山先生(大塚ヒロタ)を切りつけ、その場にいた田辺先生や生徒立ちは、それを見てプール内に逃げ込んだ。そのとき真紀はプールサイドにあった木製の棒を手に取り、犯人と向かいあい、見事撃退することに成功したのだった。

 

最初は感謝状などを贈呈し、英雄のような扱いだったはずが、当時プールの授業を受けていた生徒たちの「篠原は過剰防衛だった」という声から、PTA臨時総会で責められることになってしまった。

 

真紀は、あの行為は子どもたちを守るためではなく、15年前の事件の贖罪のためにやったと告げ、教師の職を辞すると宣言しその場を後にした。

 

第3話:くまの兄妹

麻子は、警察に捕まっている高野晶子(安藤サクラ)から会いたいという申し出を受けて、警察署へ訪れた。

 

15年ぶりに会う晶子は「麻子さんとの約束は果たしました。」と告げ、どのようにその約束を果たしたかの話を始めたのだった。

 

くまの兄妹

 

「くま」と呼ばれていた子供の頃から、身の丈に合わないことをすると必ず失敗すると信じこんできた晶子。

 

実家でニートのような生活をしていたが、ある日、兄の幸司(加瀬亮)から結婚したから妻と連れ子をつれて帰宅するという連絡がはいった。

 

兄の妻の春花(内田慈)と娘の若葉(藤井奈々香)とその日初めて出会ってから、その後、何度か会う機会を持つにつれ、晶子は少しづつ若葉と仲良くなっていった。

 

春花が仕事で東京に行き、おみやげで晶子に洋服を買ってきてくれた時、その服を着て若葉と二人で町にでかけ、遊びに入ったゲームセンターで兄の幸司が見知らぬ少女を連れているのを見かけた。

 

しかも、兄はその少女に1万円を手渡していたのだった。

 

それからも、若葉が実家に預けられることが何度かあったのだが、あるとき迎えに来た兄を避けるようにして、若葉が「帰りたくない。助けて晶子さん。」と懇願してきた。

 

兄はまだ幼い若葉を虐待しているのだと悟った晶子は、その時は何もすることができなかった。

 

後日、母からのお使いで兄の住居に届け物をしに行った時に、ベッドで若葉とじゃれあう兄の姿を見て、意を決したようにそこにあったビニール縄跳びで、晶子は彼の首を締め殺害した。

 

第4話:とつきとうか

エミリの事件があったとき、交番に警察官を呼びに行ったのは小川由佳(柴田杏花)だった。

 

それがきっかけになったのか、由佳は警察官に恋心のような気持ちを抱くことになる。

 

家庭では病弱な姉の真由(阿部紗英)が母親を独り占めしており、由佳のほしいものを横取りするような、そんな姉のことを由佳は快く思っていなかった。

 

15年後、東京から地元に帰ってきてフラワーショップをオープンした由佳(池脇千鶴)。

 

姉の真由(伊藤歩)は公務員の夫と結婚しており、結婚1年のお祝いに自宅に花を届けてくれるようにと、由佳に依頼しにやってきた。

 

由佳はこのフラワーショップをオープンするにあたり、野口(赤堀雅秋)に世話になっており、しかも妻子ある彼とは不倫関係にあったのだった。

 

とつきとうか

 

真由の自宅へ花を届けに行ったときに、真由と夫の圭太(長谷川朝晴)と3人で食事をすることになった。そして姉がキッチンに立っているときに、こっそりと冗談めかして二人で会おうと圭太を誘った由佳。実は圭太は警察関係者だということを知り、とっさに何かを企んだようだった。

 

後日、真由が旅行に出かけているときに圭太に食事を作りに訪れ、ふたりは体を交えてしまう。そして、彼の子を身ごもるのだった。

 

その頃、麻子から由佳の元へ手紙が届く。時を同じくして、つけていたラジオから流れるインタビューの男の声を聞いて、「あの事件の犯人の声だ」と由佳は直感した。

 

そして、麻子と会ったときに、犯人の情報(友愛フリースクール主催者の青木)のことを教えるかわりに、麻子の夫を譲ってくれという交換条件をだした。呆れる麻子が怒りとともに見つめていると、由佳はその場で急にお腹をおさえてしゃがみこんだ。

 

切迫早産のおそれがあるということで、麻子が救急車を呼び、なんとか事なきを得た。入院先の病院にお見舞いにやってきた真由は、由佳のお腹の子の父親が圭太ということを知り、さらに「圭太さんもとっちゃおうかな」という由佳の言葉で精神的に不安定になり、睡眠薬を飲んで自殺未遂をはかった。

 

最終話:償い

小川由佳(池脇千鶴)から、えみりを殺したと思われる犯人の情報を得た麻子は、山梨にある、その男(青木)が主催する友愛フリースクールへと出向く。

 

駅前で包丁を入手したあとバスに乗り、現地に到着したとき、そこに知り合いらしき男の姿を見た。

 

実は青木(香川照之)は、麻子の東和大学教育学部時代の恋人の南条だったのだ。彼は、鈴花(唯野未歩子)と結婚し養子となったことで青木姓に変わっていたため、本人の姿を見るまで麻子は気付かなかった。

 

償い

 

そして、二人が再会したことで、昔のとある事件のことが、再び思い出されることとなった。

 

その事件とは、青木の大事な存在でもあり、麻子との共通の友人である秋恵が自殺したという事件であった。

 

秋恵が自殺したのは、麻子のせいだと考えていた青木は、麻子の最愛の娘の命を奪うことで復讐を果たしたつもりになっていた。

 

そして麻子に対して、「俺は君を許す。だから君も俺を許せ」という言葉を投げかけた。

 

ところが麻子には、青木にも言っていない自分だけの秘密を持っているということを青木に告げたのだった。

 

後日、再び山梨の青木のもとに訪れた麻子は、青木の不在を妻の鈴花から告げられ、夫から渡すようにと言付けられていたという手紙を麻子に差し出した。

 

その手紙は秋恵の遺書であり、数年前に麻子が紛失したまま行方がわからなくなっていた手紙だった。

 

この手紙を偶然入手した青木が、秋恵の死と麻子の関係を理解したことで、一連の事件のはじまりのきっかけとなったように思えたのだが、実は本当のきっかけは麻子が心の奥にしまい続けているある秘密にあるのだった。

 

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