ダークナイト あらすじとネタバレ(HULU)

クリストファー・ノーラン監督の新生バットマンシリーズ第2作目の本作。第81回アカデミー賞助演男優賞と音響編集賞を受賞しています。さて、そのあらすじは・・・

政治や警察の腐敗が進むゴッサムシティ。私設警察的な動きを陰で行うバットマンに対抗して、ピエロのメイクをした「ジョーカー」という犯罪者が現れる。

 

銀行強盗で得た金を元手に武装し、その犯罪規模を拡大していくジョーカーだが、純粋に「人々の心を悪に染める」「性悪説の証明」といった目的で人々や警察、そしてバットマンを貶めていく。

 

殺しをしないというバットマンのポリシーが、ジョーカーに付け入る隙をあたえ、ゴッサムシティはさらに混沌としていく・・・というストーリー。2008年のアメリカ・イギリス共作映画。2時間32分。

 

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ダークナイト

クリストファー・ノーラン監督のこのバットマンシリーズは、前作「バットマン・ビギンズ」もそうでしたが、大人が楽しめる素晴らしく内容の濃い作品に仕上がっています。

 

そして、人間の心の奥底に潜むものはどのようなものなのかを問いかけてくるのです。

 

アメリカンコミックの原作が、ここまでのヒューマンドラマに成り代わるとは、誰もが考えていなかったはずですが、クリストファー・ノーラン監督は

 

コミックヒーローこそ、シリアスな作品をつくり上げるためのベストアイコンだ

 

と考えたのでしょうね。

 

それが見事に成功したと言えますし、その流れはスパイダーマンやアイアンマンなど、その他のアメコミ原作の映画も同様の傾向であることから、映画界のコンテンツ不足がある意味露呈しているとも言えるでしょう。

 

多くの人に認知されたキャラクターを使うことで、観客動員を担保しておいて、其の上で監督が作りたい映画に仕上げていくというのがスタンダードになっています。

 

まぁ、そういう裏事情を考えるのも楽しいものですが、やはりここは「ダークナイト」自体の魅力にフォーカスするべきでしょうね。

 

ああだこうだと理屈をつけることは簡単ですが、当作品が秀逸であることは間違いなく、「人間とはなにか?」という、一種、高校時代の倫理社会の授業で学んだことまで思い出してしまいました。

 

出演俳優

 

やはりなんといっても、ジョーカーを演じたヒース・レジャーに始まり、ヒース・レジャーに終わると言っても過言ではないでしょう。

 

圧倒的な存在感、そしてジョーカーの持つクレバーさと狂気、残忍さ、大胆さ、冷静さ・・・とにかく、異常犯罪者には高いIQの人間が多いのでは?と思わせるキャラづくりは、完璧という言葉しか見当たりません。

 

もちろん、バットマン役のクリスチャン・ベール、ハービー・デント役のアーロン・エッカート、ジェームズ・ゴードン役のゲイリー・オールドマン、ルーシャス・フォックス役のモーガン・フリーマン、アルフレッド・ペニーワース役のマイケル・ケインなど、オスカークラスの俳優陣が目白押しなので、彼らの発するただならぬオーラも素晴らしいものがあります。

 

しかしながら、百戦錬磨の彼らを向こうに回してもなお、横綱相撲ともいうべき余裕の、そしてすさまじいまでの存在感を示したヒース・レジャーは、頭ひとつ抜け出ていたように思います。

 

そして、この作品のジョーカーを演じたのが26歳だったというのですから、これまた驚きです。

 

あの狡猾な犯罪者の迫力ある姿を、26歳の男性が演じていたとは!印象としては35歳くらいかと思っていましたので・・・。

 

残念ながら彼は、28歳のときに薬物の過剰摂取で亡くなってしまいましたが、薬物に頼る生活だったのか?と考えると、狂気をあそこまで表現できたのも、なんとなくわかるような気がします。

 

ダークナイト

 

ここからネタバレ

 

シリアスな内容としてばかりが取り上げられる本作品ですが、そこは原作がアメコミということで、マニア心をくすぐるアイテムもきちんと用意されています。

  • バットマンを模倣する市民という存在
  • ブルースが、ボリショイバレエ団のプリマ、ナターシャとデートするシーン
  • プライベートで使用するランボルギーニを大破させるシーン
  • バットスーツの改良
  • バットポッドが爆破され、中からバイクが登場する
  • 携帯電話を盗聴し暗号化するシステム
  • ネットワークを通じて送られてきた映像を、マスクの目の部分に映し出す技術

やはり、ヒーローものは、「プレイボーイで女性にもてもて」で、「ゴージャスな生活と超ハイテクなシステムを開発する頭脳」をもち、人を守るためにはランボルギーニの廃車などは気にしないというキャラクターがないと、盛り上がりませんからね。

 

対する悪役ジョーカーは、これまた冴え渡る頭脳と、洗脳とも言える心理戦で実行犯を取り込み、銃と爆弾といういわばアナログな武器だけでバットマンと警察に戦いを挑みます。

 

この対比があるからこそ、作品が締まるというものです。

 

ある日、ブルース・ウェインは、ゴッサムシティの不正を正す行動をとる弁護士のハービー・デントの登場によって、バットマンを封印しようと考えます。

 

そして、その心の中心には、レイチェル・ドーズ(マギー・ギレンホール)が過去に言った

 

「バットマンがこの街に必要ではなくなったときに、あなたと結婚する」

 

という言葉が大きな割合を占めているからなんですね。

 

でも、レイチェルはゴッサムシティからバットマンが必要なくなる時が来るとは考えておらず、ハービー・デントとの交際をきっかけに、ブルースとの距離をとろうとします。

 

ふたりの間で揺れ動くレイチェルなのですが、ジョーカーに捕まり結局は殺されてしまいます。

 

レイチェルを死なせてしまったことで、ハービー・デントはやりきれない思いにさいなまれ、そこにつけ込んだジョーカーによって悪に手を染めていきます。

 

「光の騎士」と呼ばれた正義漢が悪に落ちていく・・・・ジョーカーの狙いは

 

「ハービー・デントでさえ、このようになるのだ」

 

ということを、ゴッサムシティの人々に知らせることだったのですが、ハービー・デントが犯した殺人や警官殺しの罪を、バットマンがすべてかぶります。

 

そして、犯罪者として警察に追われながらも、ゴッサムシティの腐敗をただすための存在「ダークナイト〜暗黒の騎士〜」として、これからも存在し続けるのです。

 

ジョーカーによって、「人間のエゴ」を試されたゴッサムシティの人々が、「人間の心を失っていない」ということがわかるシーンがあるのですが、この希望の光りがある限り、バットマンは心が折れずに戦い続けることが出来ると思います。

 

次回作の企画があるのかどうか、撮影がはじまっているのかどうかは知りませんが、バットマンがそのマスクを脱ぎ、引退するところまでクリストファー・ノーラン監督には是非映画化してほしいものですね。

 

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